2026/9/5

【イベントレポート】あまみの人事部 学びBAR「奄美で働く魅力って?"働きたい島"にするには。」

こんにちは!あまみの人事部の矢吹です。

8月20日(木)、Living AMAMIにて「あまみの人事部 学びBAR」を開催しました。

テーマは、「奄美で働く魅力って?"働きたい島"にするには。」

あまみの人事部は、奄美の事業者の採用・組織づくりを支援する機関です。日々、いろいろな企業様から「人手不足」というお悩みをお聞きします。

でも、そのたびに私たちの中には、ひとつの問いが浮かんでいました。
「人手不足を嘆く前に、奄美の事業者が目指すべき"働く魅力づくり"って、そもそもどうしたらいいんだろう?」

しかもそれは、奄美の自然が豊かだとか、海がきれいだとか、そういう話ではないはずです。「この会社で、この島で働きたい」と思ってもらえる価値を、事業者自身の手でどうつくっていけるか。

その答えを、私たちだけで考えるのではなく、実際に奄美で暮らし、働いているみなさんと一緒に考えてみたい。そんな思いから、"働く側"のリアルな本音をとことん引き出す、少し実験的な"学びBAR"を企画しました。

ファシリテーターは、クリエイティブディレクターの井上征一郎さん

当日のファシリテーションは、奄美と東京の二地域居住で活躍するLUDENS株式会社の代表、井上征一郎さんにお願いしました。企業のブランディングやミッション・ビジョン・バリュー、パーパス設計を数多く手がけてきたコンセプト開発のプロであり、企業や自治体、教育機関など幅広い現場でワークショップデザイナーとしての実績も豊富な方です。

挙手ワークで見えた、参加者の"多様さ"

会場が温まったところで、まずは簡単な挙手ワークからスタート。

「奄美出身の方〜」「奄美以外の島出身の方〜」「移住者・U・I・孫ターンの方〜」「2拠点居住の方〜」「起業してる、したい方〜」「経営・人事に関わる方〜」「教育に関わる方〜」「行政・金融・支援機関に関わる方〜」「奄美大島が大好きな方〜」

問いかけのたびに、あちこちで手が挙がります。奄美生まれの方も、移住してきた方も、2拠点で暮らす方も、これから起業したい方も。平日の夜、しかも「奄美で働く魅力」という抽象的なテーマにもかかわらず、これだけの人数と幅広い立場の方が自発的に集まってくれたという事実そのものが、私たちにとって大きな手応えでした。経営者・人事担当のみなさんにこそ、この熱量を知ってほしいと感じた瞬間です。

個人ワーク:付箋に書き出した"魅力"と"不安"

自己紹介のあとは、いよいよ本題のワークへ。

まずは黄色い付箋に、「奄美で働く"魅力"」を5分間でひたすら書き出します。

条件:奄美ならではの要素ってある?
関係:誰と働くとうれしい?誰の役に立ちたい?
役割:自分だからできることは?島だとどんな存在になれる?
意味:暮らし・地域・未来にどうつながってる?

というヒントをもとに、正解を探すのではなく「いまの実感」をとにかく数多く書き出していきます。

続いてピンクの付箋には、逆に「奄美で働く"不安"」を。

「自分ではない誰か、組織、労働環境への文句や攻撃ではなく、自分自身の気持ちの部分を書くこと」という井上さんからのひと言が印象的でした。他人事にせず、自分ごととして向き合う——このひと工夫だけで、出てくる言葉の温度がぐっと変わったように思います。

ホワイトボードいっぱいに広がった、本音の数々

書き出した付箋は、「条件」「関係」「役割」「意味」という軸でホワイトボードに貼り出し、グループで共有していきました。会が終わる頃には、ボードは黄色とピンクの付箋で埋め尽くされ、まさに壁一面が"奄美で働くことのリアル"になっていました。

いくつか、印象に残った声をご紹介します。

魅力として挙がった声(黄色)

  • 自宅と職場が近く、ON/OFFがつけやすい

  • 満員電車がない!

  • 誰とでもつながれる奄美だからこそ、縁を大事にしたい

  • 島民の幸せを増やせる、島の子ども達の役に立ちたい

  • 自分の貢献がわかりやすい/その道の第一人者になりやすい

  • 母数が少ない分、一人ひとりの頑張りが未来への影響力になる

  • 息が詰まった時に、自然がすぐそこにある

不安・もやもやとして挙がった声(ピンク)

  • お給料が都市と比べると高くはない、家賃も高い

  • 車社会で免許が必須。都会で働く同期との比較をしてしまう

  • 話が合う人・同志が少ない

  • 島の知り合いがいないと、物事が進みにくい場面が多い

  • 出る杭は打たれる、噂が広まりやすい

  • 最終的にどうなるか、未知数な部分もある

面白いのは、"条件"面では都会に敵わない部分があると多くの人が感じている一方で、"関係"や"役割"、"意味"の面には、むしろ都会にはない強い魅力を感じている人が多かったことです。「給料は高くないけれど、島民の幸せに直接貢献できている実感がある」「知り合いがいないと大変だけど、だからこそ縁が濃くなる」——条件面の不利を、関係性や意味の豊かさが補って余りある。そんな構造が、付箋の海の中から浮かび上がってきました。

「印象に残った言葉」と、一人一言に込めた想い

ワークの終盤には、他の人の発言を聞きながら「大事そう」「もっと考えたい」と感じた言葉を、あらためて付箋に書き出す時間も設けました。誰かのぽろっとした本音が、別の誰かの心にも刺さる。そんな連鎖が、会場のあちこちで起きていたように思います。

そして最後は、記念撮影を兼ねた「一人一言」タイム。今日の気持ちを一言で表した紙を手に、みんなで写真におさまりました。

「打開」「立つ」「のびしろ」「明るい」「やるしかない。」「奄美というよりも、自分のあり方」——。

短い言葉の中に、それぞれが今、奄美で働く(関わる)ことに対して抱いている葛藤や希望が、ぎゅっと詰まっていました。きれいごとではない、生々しい"今の実感"がそこにはあり、これこそが今回の学びBARで私たちが本当に見たかった景色だったと感じています。

次回予告:この"本音の山"を、整理していきます

今回は、あえて結論を出さず、とにかく本音を出し切ることを目的にしました。おかげで、ホワイトボードは付箋でぎっしり埋まる、うれしい"山"ができあがりました。

次回の学びBARでは、この山を整理し、構造化していくワークを行う予定です。「条件」「関係」「役割」「意味」という軸で出てきた声を、どう束ね、どう言葉にしていくか。それ自体を、参加者のみなさんと一緒に考えていきたいと思っています。

あまみの人事部より

正直なところ、今回いちばん胸が熱くなったのは、「働く側」がこれほど言葉を持っているという事実でした。私たちはこれまで、どちらかというと企業側・経営側の視点から採用や定着の課題に向き合ってきました。でも、今回のように働く人・関わる人自身の本音に向き合ってみると、そこには企業側の想像を超える解像度で、奄美という土地への想い、そしてこれからへの期待と不安が詰まっていました。

「奄美で働く」ということに、働く側は何を求めているのか。その価値を丁寧に拾い上げ、会社の採用や組織づくりに、そして地域全体の魅力づくりに還元していくこと。それこそが、あまみの人事部がこれから力を入れていきたいテーマです。

一社の努力だけでも、行政の施策だけでも届かない場所に、今日集まったような一人ひとりの声がある。その声を束ねて、会社の底上げ、そして奄美という地域の底上げにつなげていく——そんな取り組みを、これからも続けていきます。

あまみの人事部では、

  • 採用・人材定着に関するご相談

  • 組織づくり・ワークショップの企画運営

  • 地域企業の魅力発信サポート

などを通じて、奄美で働く人と会社、双方にとって「働きたい島」をつくることをサポートしています。

「うちの会社にも、こんな本音を引き出す場をつくってみたい」「地域として、働く人の声をもっと拾っていきたい」——そんな企業様・団体様は、ぜひお気軽にご相談ください。

お問い合わせ先

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